HSPとは?

TOP HSPとは?

HSPの定義

生まれながらに「感受性が強すぎる」特性を持っている20%の人たち

ハイリー・センシティブ・パーソン(Highly sensitive person, HSP)とは、生まれながらに高度な感覚処理感受性を持つ人のことです。
微細な刺激に敏感であり、刺激過剰になりやすく、新奇刺激に対し次の行動を決める前にこれまでの経験と照合し確認する傾向があります。

HSP研究の第一人者 心理学博士エレイン・N・アーロンの研究によると、
HSPは人口の約五分の一を占め、男女によって偏りは見られません。

HSPは外部情報を一般の人(80%)よりも深く、詳細に、高速で処理している。
それは意識的に行っているものではなく、生まれながらに備えもっている神経システムによるもので、
後天的に身につけることができません。

よって、HSPか非HSPかということは、生物学的に男か女かと同じレベルの差異なのですね。

HSPかどうかはSPS遺伝子の有無による

人一倍敏感である性質をもたらす遺伝子の名前は、「敏感性感覚処理」(SPS:Sensory Processing Sensitivity)です。

このSPS遺伝子は、抑うつや傾向の高さや、
不安の高さ(Liss, Timmel, Baxley, &Killingsworth, 2005),
恥ずかしいと感じやすさ(Aron, Aron, &Davies, 2005),
自己効力感の高さ、疎外感の感じやすさ、否定的な情動の高さ、
ストレスの高さ(Evers, Rasche, & Schabracq, 2008)との関連が報告されています。

つまり、感情の起伏が人に比べて激しかったり、
何かの出来事の前に必要以上に不安になりすぎたり、
そのことを周囲の人に訴えてうるさがられたり、
他の人が恥ずかしいと思わないような場面
(たとえば、レジでの支払いや、会社での電話の会話を聞かれるなど)でも恥ずかしいと感じたり、
人間関係が結べないと感じたり、
人との距離の取り方に悩んだり、
自分はダメだと思いすぎたり、
子どもにイライラしすぎたりすることは、
HSP特性を持っていることとの関係があるということが研究されているということです。

(もちろん、遺伝子のせいだけではなく、生育環境や考え方の癖の強弱なども多いに関係があります)

HSPだからといって必ずしも同じ性格にならないのはなぜか?

ところが、逆にHSPがSPS遺伝子を持っているからといって、
必ずしも「恥ずかしがりや」や「内向的」「引っ込み思案」「怖がり」になるわけではありません。

生育環境や親や周囲の人のかかわり方から、
「恥ずかしがり」「引っ込み思案」「怖がり」などの特性が強く現れたり、
それほど気にならないというHSPも存在しています。

つまり、HSP特性を持つ人たちは、後天的な環境によって、もともと持っている特性を強くしたり弱めたりしやすいということも明らかになっています。

HSPだからといって、みんながみんな似たような性格にならないのは、
環境に影響を受けやすいというHSPの特徴があるからなのです。

HSPの特長

HSP4つの特徴

アーロン博士は、先天的にHSPである場合の特徴を4つの指標にしています。

特徴① D深く処理する(Depth of processing)
特徴② O過度に興奮する/過剰に刺激を受けやすい(Over aroused)
特徴③ E感情反応が強く、共感力が高い(Emotional reactivity and high empathy)
特徴④ Sささいな刺激を察知する(Sensitivity to subtle stimuli)

*これらの4つのうち、もし1つでも当てはまらない人はHSPではありません。
*これらの特徴については、動画講座「HSP 生きづらさ克服講座」で解説しています(有料)。



当事者の多くが訴える自身の特徴

前述の4つのような特性を具体的にみていくと、下記のような特徴が挙げられます。

周囲の変化に敏感
共感する力が高く、感情移入しやすい
直感が鋭く、創造性豊か
慎重な傾向がある
大きな音や、大量の情報にすぐに圧倒される
人ごみや大勢あつまる場所にいくと疲れる
痛みや寒さに弱い
いやな思いをしたときには、ふつうよりも臆病になったり、怖がったり、落ち込む
新しい環境に慎重
荒っぽい遊びを好まない
気づきについてじっくり考える
かんしゃくを起こすか、ひたすら言うことをきくかどちらかになる
心が揺さぶられるようなことがあったときは、一般よりも強い感情が生じる
深い愛情、尊敬の念、喜びの感じ方が一般よりもかなり大きい
早くから社会的公正さに関心を抱く
芸術や自然に強く心揺さぶられる
動植物などとコミュニケーションをとれると知っている
年齢よりもはやく善悪の判断がつくようになる(大人びている)
幼いころから、人生の意味、自分の使命を探求する傾向がある
喜怒哀楽が激しいが、抑制もはやい時期から効く
キャンプ、パーティー、デートなどの楽しいイベントが苦手
*無自覚な場合もあるため、該当しない項目もあるかもしれません。
*HSPだと思われたくないという無意識の抵抗があるのが普通です。

上記のことから、「発達期にトラウマを受けやすく」「親の考える通りにしようと努力し」「自己肯定感が低いまま成長する可能性が高い」ということが研究で明らかになってきています。

生きづらさを感じる理由・悩み

HSPの方からよく伺う悩みを挙げてみました。7割該当された方は、HSPの可能性が高いと思われます。

周りのペースに合わせると疲れる
人の影響を受けやすい
大人数の集まりで気疲れする/人の話を楽しめない
自分の思考を理解してもらえないと感じる
真のともだちが少ない、いない、つくれない
人との距離がわからない、相手の反応によって返答の仕方、心の持ち方がわからなくなる
自分のミスに動揺し、委縮しすぎてしまう
仕事を見られているとチカラを発揮できない
仕事に没頭しすぎてしまう
ホンネで話せない
学校行事に行くと疲れる、体調が悪くなるが、原因はわからない
一般のカウンセリングが深く心に響かない
痛み、寒さに極端に弱い(11~2月が特に辛い)
3時間以上公の場にいるのは苦痛
集中しているときにさえぎられるのは耐えられない
暴力や、人を罵る、陥れる、批判する、馬鹿にするシーンが嫌い
汚い言葉や態度が嫌い(他人を陥れようとする人など)
空腹に耐えられない
気配を感じて、先回りして気を使いすぎるので、家族がなにもしなくなる
時間を守らなければならないという強い矯正観念がある

HSP/HSS LABOオリジナルのHSS型HSPセルフチェックテストはこちら

HSPと疲れやすさ

HSPは、数時間外出して自宅に戻ると、脱力したり、寝たくなったり、一人で自室にこもりたくなる傾向があります。

これは、HSPが外部の刺激にさらされているときに無意識に情報処理が高速かつ大量に行われているため、
精神的にかなりの負荷がかかっているからなのです。そのため、人よりも早く疲労を感じます。

HSPはできごとに速く細かいところまで気づき、
気づいたあと無意識に脳内で処理するシステムを生まれながらに持っています。(SPS遺伝子)

生まれながらにごく自然に行っているものなので、
HSPはすべての人たちが自分と同じ処理を行っていると思い込んでいますが、
こうした処理をしているのはたったの2割だけなのです。

情報をとらえ、脳内で処理することに普通よりも大量、高速、詳細に行っているため、
ふつうよりも短時間で刺激過剰(もうこれ以上なにも入らない状態)になってしまいます。
これが、HSPが疲れやすい理由です。

HSPは同じようにこうした処理を行っていると思っていますので、
短時間で疲れてしまう自分のことを「ダメな奴だ」「弱い」「体力がない」などと否定しやすいのもよくある傾向です。

したがって、多くのHSPは、下記の望みを持っているのではないでしょうか。
☑一人になる時間が定期的に必要
☑視線にさらされることが刺激として強烈であるため、人に注目されることを避けたがる
☑他人から評価されるのが苦手なので競争を敬遠しがち

ASDとの違い

ASDとは、発達障害の一つの分類のことです。
社会性やコミュニケーションに困難を抱える障害です。
自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などのことを包括的にASDと呼称しています。

この「過剰に刺激を受けすぎる」という性質は、ASDにもよく見られる特性で、
ASDとHSPは、この点において、同じ特性を持っています。

両者の違いは、周囲の刺激を過剰に受ける目的です。

HSPは「他人の様子を気にして、自分の行動を変化させる」ために周囲の状況を観察します。
つまり、他人から批判されないよう、周囲と同じであることが目的で、周囲の状況を過度にとらえようとするのですが、
ASDは周囲の状況によって行動を変えるということはありません。

つまり、ASDは、自分の意志に従ってのみ行動を変化させます。「自分軸」なのです。
かたや、HSPは、他人の反応によって行動を変化させます。「他人軸」で動いているのです。

HSPはエンパスなのか?

「エンパス」という言葉を聞いたことはありますか?
「エンパス」とは、共感能力者という意味で、
ネット上では特殊能力者的な意味合いが含まれているように見受けられます。

HSPは、先の4つの特性のうちの以下の3つの項目が共感能力と関連していると思われます。

特徴② O過度に興奮する/過剰に刺激を受けやすい(Over aroused)
特徴③ E感情反応が強く、共感力が高い(Emotional reactivity and high empathy)
特徴④ Sささいな刺激を察知する(Sensitivity to subtle stimuli)

他人の感情に影響されやすく(特徴③)、他人の顔色を細かく読み取り(特徴④)、
その小さな変化を脳内で大きな刺激へと変換していく(特徴②)からです。

HSPは5人に1人という割合で存在する能力者(エンパス)であると言えます。

共感性が高い理由は遺伝子以外にもあった

また、遺伝子以外にも、共感性が高い理由がHSPには備わっています。
神経細胞ミラーニューロンの働きも、HSPは、非HSPに比べて活発であるという研究データがあります。

ミラーニューロンとは、他人がすることをあたかも自分がしているように感じる神経細胞です。
(コンサートで指揮者と同じように体が動いてしまう、テレビ番組などで同じように驚いてしまう、映画を観ていて主人公に同化してしまう、など)

遺伝子だけでなく、神経経路においても自然に相手を読み取り共感しているのですね。

HSPの生きづらさの克服法

HSPと仕事

HSPは仕事場での人間関係につまづきやすく、仕事そのものは有能であるにもかかわらず、
職場にいづらくなって転職したり、天職を探し求めて収入が途絶えたり減少することで
精神的にダメージを受けすぎてしまうことがあります。

HSPにとっては、大冒険を犯すことや、後ろの扉を閉めて自分を追い込むことは得策ではありません。

なぜならば、そういった追い込まれた状況に弱いからです。
HSPがやるべきことは、一般的な自分を追い込む対処法ではありません。

自分がなるべく安定した状態でいられるよう、環境を整える事にエネルギーと頭を使うべきなのです。

具体的には、収入がなくならないこと、人に後ろ指をさされるようなことをしないことです。
通勤にエネルギーがかかりすぎないこと。

そして、直属の上司と、社長がHSPだったら仕事しやすいので、職場選びは慎重に。
自分にとって良い環境を、周囲の声に惑わされずに選び抜く!

それが、HSPにとっての「よい仕事」を「長く続け」て「安定収入」を得て「精神的にも安定する」コツです。

また、やりがいのある仕事を任されたときには、
仕事を詰め込みすぎると、使命感と裏腹に自分がすり減っていくことになりますので、休みを適度に取りましょう。

一定の収入を得ることが出来たら次にやることは、誰かの役に立つ活動にどこかでかかわること。
ボランティアでも、個人起業でも構いません。

HSPの仕事のことは、今後グループを作って、
HSPが実際にどのような働き方をしているのかを共有していきたいと思っていますので、お楽しみに。

ブレなくなる!
メールマガジン配信中

もっとHSS型HSPのことを知りたい!もっと自分のことを確かめたい!と思われた方は、メルマガをご登録ください。