HSS/HSPコラム

TOPHSS/HSPコラムHSS型HSPの子育ては世界一難しい事業なのではないかと思う(2)

2021.10.04

子育て

HSS型HSPの子育ては世界一難しい事業なのではないかと思う(2)

子育ての話を突然し始めた理由があります。

子育てについては、ずっとずっと課題でした。

 

私自身にとって、子供を育てるという事は

思った通りに行かなくて、

自分を制御することができなくなる、

人生初めての体験だったと言っても良いことだったのです。

 

初めての子育ては21年前に始まりました。

 

へたくそな子育てながらにも、

アドラーの子育て講座でスキルを身に着けたことをきっかけに、子育てが楽しくなりました。

それからしばらくは子育てについての悩みは落ち着いていたのです。

ですが、「受験」が来ると私の方の焦りや期待が大きくなりすぎて、

関係が悪くなってしまいやすいという最後の課題を抱えていました。

 

 

今年、

大学浪人生(次男・非HSP)と中学受験生(三男・HSS型HSP)を

間近で見ながら、一緒に生活しながら、

わたしたちかくれ繊細さんHSS型HSPが、

親としてどのように子供に接したら楽しく幸せで結果も出せるのか、が

ある程度見えてきた様な気がするんです。

 

 

それで、かねてから子育てについて話したいと思っていたので、

ここで書いてみたいと思った次第です。

 

 

 

目指したかった子育て


 

私がHSS型HSPの自分を受け入れつつ、目指したい状態はだいたいこの5つでした。

  1. 子供自身が幸せであると感じていること(それが将来の幸福感にもつながります)
  2. 親である自分も、子どもと一緒にいて楽しいと感じていること(ツライ育児はもういやだ)
  3. 子供が成長したときに、自分の人生の核が幸せであること(たとえ、状況がツライときでも、自分の中の核心には幸せな気持ちを持ち続けられること)
  4. 自分の人生を全うする、という感覚は個人個人で違うので、自分なりの信念のようなものをいつかは持てるように接するのが親の責務であるということを念頭において接すること
  5. 生活するためのお金を稼げて、人を大事にする、自分も大事にする、という感覚を持てること

 

そのための子供との行動面では、

  1. 自分の力を信じられるように、得意なことを作る
  2. それで成功した記憶を残す
  3. 一緒に取り組んだと思えるよう伴走する、話を聞く

ということを心がけていました。

 

 

 

かつて(自分の本当の課題がわからなかった頃)との違い


 

かつて(自分の本当の課題がわからなかった頃)は、

「自分のメンタルの状態が一定ではない」

「子供の行動に腹が立って我を失う」

という自分の中で起こっていることを把握することができなかったので、それも課題でした。

ですが、それらはここ数年でだいぶ了解し、承諾することができてきたので、

子育てはさらに楽しくなっていました。子供との関係もすこぶる順調でした。

 

それには、自分のHSS型HSPの特徴をよく知ることによって解決したことも多かったです。

例えば、HSS型HSPは、

自分がフロー状態になっているときに邪魔されるのがとても嫌なのですが、

そのようにフロー状態になることって、

普通のお母さん、お父さんにはあまりないのだと知りました。

 

だとしたら、いつ子供が話しかけてきても腹が立たないわけです。

 

でも、私はもう、なんにでも気が付かないうちに入り込んでしまうし、

それがエンパスだとかHSPだとかの特徴なんだということも知らず、

みんながそうなんだろうくらいに思っていたので、

「なんでみんなは子供が話しかけてきても、イライラせえへんのやろ」と不思議でした。

 

私は時として、子供が話しかけたり近寄ってくるだけで超絶腹が立って、

おかしいくらいイライラしてしまうんです。

 

これを一生懸命なくそうとして10年くらいがんばっていたのですが、

この特性を知ることですとんとわかりました。

それは無理なんだってことがです。

 

 

だっていとも簡単に、興味をもったものに入り込んでしまうからです。

それはとめることができないのです。

イライラを抑え込もうとしてきたのですが、

それは無理なんだと、特性を知ったことによってようやく腑に落ちましたし、

対処法を編み出すことができるようになりました。

 

そんなふうにイライラするのが嫌ならば、

フローに入るタイミングを整えることや、

フローに入っている時は話しかけないでほしいと子供に頼むことや、

イライラしているときは子供のせいじゃなくて、

ママ(パパ)が自分のことで起こっているだけなんだと説明して

わかってもらうよう努めればよいということだったのです。

 

そちらの建設的な努力ではなくて、

できないことをやろうとして余計に傷ついて自分にダメ出ししてしまっていたーー。

無駄な、方向の違う努力を冷や汗流しながらずっとやり続けていました。

 

 

子育てしながら、ずっと知りたかったことは、

  • 子どものことに腹が立たなくなるには、どうしたらいいのか?
  • 周囲の母親さんたち(父親さんたち)はなぜ怒らないのか?自分との違いは何なのか?その違いはなぜ起こるのか?

 

楽しい育児がしたいし、ちゃんと結果も出したいと思っていたので、

そういうことを知りたかったのです。

 

そんなふうに、まあまあうまくいっていた子供との関係性も、

受験期を迎えるととたんに風向きが変わってしまいます。

どうしたらいいもんか。私はなぜに、こんなにも受験にムキになるのだろうか?

この点についてのなぞが、最近、とけてきました。

 

 

 

子育て極楽時代から一転して「頑固者」に。


 

長男(HSP)、次男(非HSP)の子育て中に

さまざま身に着けてきたスキルを活かして始めたのが、三男(HSS型HSP)です。

 

長男が11歳のときに生まれた三男との関係は、受験まで非常に良好なものでした。

ところが、

中学を受験するとなったところから、

私の方の締め付け、管理が厳しくなり

「なにがなんでもこの受験を成功させる」という執念が出てきました。

 

この前兆は、次男が高校受験をした4年前にも感じていました。

 

私自身が、母のバックアップによって超進学校に進学した経緯があったのと、

名の知れた学校に行くことへの執着が強い。

だからきっとこの子たちにも、

「良い意味で、受験に成功してほしい」と思っているのだろう。

そして、そういう思いはどの親にもあるはずだから、

私が特別おかしい教育ママなわけじゃない。

 

そのくらいに思っていました。

ところがですね

HSS型HSPの感情の強さは、どの感情に関しても一様に強く、

この執念というポイントにおいてもそれは同じみたいです。

 

 

そして、

それが向かう相手がHSP、HSS型HSPの子供である場合、

それまでどんなに良い関係を保てていたとしても、

母の異様なまでの執念が、

子ども自身の「望んでいる以上の努力を強制される」ことに費やされ始めると、

これはもう、激しく抵抗するわけです。

 

どんなふうな激しい抵抗か、

というとご自身の思春期を思い返してみていただければおわかりかと思いますが、

あなた自身、かなり頑固ではありませんでしたか?

 

ええ、ええ、もちろん、頑固なのは、家族にだけだったかと思いますが、

その家族に対してはとりわけ岩のように頑固だった記憶はございませんか?

 

私も、周囲には柔和だったのですが、親からは頑固者と言われておりました。

そして、それは同じ気質を併せ持つ子どもにも継承されます。

 

母の執念を感じた子供が、その頑固さに導かれたとき、

その子が繰り出す反撃はそれはもう、周囲をあっと驚かすようなことだったりします。

我が家でも、三男が私に抵抗したときには、

じっと動かなかったり、ハンストしたり、学校や塾に行かなかったり。

実力行使に出ます。

 

そこではっと気が付くのですね。

ああ、これは、私があんまりにも自分の期待を載せすぎて、

彼の様子をまったく無視して自分の執着を突き付けたことに怒ったんだな、と。

 

普段は柔和で朗らかな三男の強い反抗によって、

「これはやはり少し行き過ぎているんだ」

「少なくとも、この子には行き過ぎた強制だったのだ」

と気づかされることが何度もありました。

その最後が、天王山と言われる夏休みが終わるころでした。

 

強制されて怒りがたまった三男は、

私が超重要視していたテストでひどい結果を出したのです。

もうそうするしか、私に目を覚まさせる方法はなかったのかもしれません。

 

 

 

 

まだ紐解けていなかった「受験」というトラップ


 

要は私には、自分の受験にケリがついていなかったのです。

私が悔しい思いをした受験は、50歳を超えた今でも、まだ続いていたのですね。

だから、息子たちに代理戦争をさせつづけていました。

それを、次男が気づかせてくれ、三男が大ナタをふるってくれました。

 

母は私に期待をしていました。

それに応えたかった。

でも自分は、その期待に応えきれなかったことが不甲斐なかった。

そして、同級生に負けたことも悔しかった。

自分だけが複雑に考えすぎていることには気づいていましたが、

それがなぜなのか、

どうやったら払拭できるのか、

わからなくて泥を飲んでいるような気持ちでした。

頑張り切れなかったことも後悔していました。

 

でもそれには、家庭の事情という理由があって、

私が悪いわけじゃないとも思っていました。

それに、それくらいの障壁は乗り越えられるのが私だろうという自負もあった。

でも蓋を開けてみたら、意外にもろかったことが恥ずかしい。隠したい。

 

こんなような気持ちがメビウスの輪のように延々と続いて切れてほどけていなかったのです。

 

三男の反抗によって、

HSS型HSPの子供の手綱を完全にゆるめてはいけないけれど、

笑顔がなくなるほどには追い込んではいけないのだ、という

「良い塩梅」で毎日を過ごすことの大事さを思い知らされる、と同時に、

自分の受験をようやく終わらせることができたのです。

 

 

おおたとしまささんという教育ジャーナリストが、

朝日新聞にコラムを書いていらっしゃいます。

 

『塾が教えない中学受験必「笑」法』というコラムで、

それ以外に中学受験や私立中学の動向に関する書籍も多数執筆されている、

その業界では超有名人です。

この方の書かれてるものが好きでよく読ませていただいているのですが、

その理由は、「誰もが不幸にならない中学受験のビジョンから書かれているから」です。

コラムのタイトルである中学受験は、親子ともども笑ってすることができるのだと。

 

少し引用します。

 

 

中学受験とは、親子で挑む大冒険みたいなものです。

映画の「ロード・オブ・ザ・リング」なんかをイメージしてください。

壮大な行程を、

目的が本当に達成できるのかもわからない不安の中で、

それでも一歩一歩進まなければならない苦難の旅です。

どこに落とし穴があるかもわからない。

怪物が現れて回り道を余儀なくされるかもしれない。

そのたびに感情が揺すぶられる。

本当の恐怖も感じる。

中学受験をしていると、誰もがそういう状況を必ず経験します。

必ず、です。(2021年10月3日朝日新聞より)

 

 

 

目先の成績を上げるよりも、

どうしてその中学に行きたいのかという本質をとらえ直すことの方が大事だと。

一見きれいごとに聞こえるのですが、

実は本当に、

そこにたどり着けるくらい試行錯誤し、四苦八苦し、

自分と我が子の幸せのためにどうしたらよいのかに直面して

探し出していくことができることは、

子供にとって、親と一緒になって挑んだ本当にかけがえのない体験になりますし、

私のように、自分の長い長い受験という呪縛を解くことにつながることもありますしね。

 

 


 

次回は、

かくれ繊細さんHSS型HSPが、

親としてどのように子供に接したら楽しく幸せで結果も出せるのかをお伝えします。

 

HSP/HSS LABO代表 時田ひさ子

日本で初めてHSS型HSPに特化した心理カウンセラー。
一般的なカウンセリングや心理療法では理解されづらいHSS型HSPの複雑な性格を紐解き、のべ5,000人にカウンセリングを実施している。 自身もHSS型HSPであり、3児の母。

関連記事

ブレなくなる!
メールマガジン配信中

もっとHSS型HSPのことを知りたい!もっと自分のことを確かめたい!と思われた方は、メルマガをご登録ください。