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TOPHSS/HSPコラムHSC男子について知っておくべきこと(36)第8章「心理学的な緊張対策」

2022.08.20

子育て

HSC男子について知っておくべきこと(36)第8章「心理学的な緊張対策」

上記の本『The Strong, Sensitive Boy  / Ted Zeff,PH.D.』を読み進めています。

HSS型HSPの親がHSP男子を育てるのは
なかなかの難事業だ、、と思っております。

そこで、このHSP男子を育てることについて
同じように悩みながら毎日挑んでいるみなさまと共有したいと思い、
シリーズでお届けしています。

翻訳家ではないので、必要な箇所のみピックアップしてわかる範囲で日本語にしていますことをご了承の上お読みください。

 


 

心理学的な緊張対策

 


 

テリーの体験はおそろしく残忍だったけど、繊細な少年たちは、新しい家に引っ越したり、転校、友人がいなくなるといった出来事からも感情的な落ち込みを経験しているものです。

コルチゾールが過剰になり、セロトニンが減少するのです。ストレスホルモンが過剰になるので、不安や危惧や恐怖が増します。ストレスホルモンが神経システムに働きかけるので、筋肉や心拍や血圧が上がります。コルチゾールの増加が警戒心を強め、休めなくなります。驚愕反応が増え、音や光に過敏に反応します。慢性ストレス状態で、セロトニンがあまりないので、幸せだと思ったり、満たされる感覚が感じづらくなります。鬱になる可能性が高まるのです。結果、エンドルフィンは、楽しいという感覚を作り出すホルモンですが、干上がってしまうのです。(Bhat,1995)

こうした子供は、状況に対処できなくなると、PTSDの可能性も出てきます。身体的または感情的な出来事によって引き起こされる不安障害です。PTSDの症状には、睡眠障害や、集中力がなくなったり、引きこもったり、感情がうごかない、というものなどがあります。時々いじめが深刻な肉体の恐怖の限界に達すると(テリーがそうだったように)、HSBの恐怖心が、PTSDを発症させてしまいます。HSBは物事を強く感じ取るので、生命を脅かすほどではないものであったとしても、HSBにとっては命の危険を感じるほどに思えてしまったりもします。その結果、トラウマとか感情的な傷になることがあります。

危険を察知しても、自分でコントロールできないと感じてしまうと、HSBは他人とつながろうとしなくなります。一人でいることを選択し、過度に緊張し、警戒しつづけた状態になります。常に恐怖を感じる対象を警戒しつづけるためです。これは、潜在的な危険に対する神経システムの通常の反応で、リアルであろうと想像であろうと区別がないのです。自分の身を守るためにそうした状態になるのです。

残念なことに、子供たちがトラウマを経験するとき、硬直し、救いのないような感情と恥ずかしさを感じることがよくありますが、攻撃されたり圧力をかけられたときに、彼らを守ることができないような感覚を与えられます。このトラウマを受けた子供たちは、この誰にも助けてもらう事のできない絶望的な硬直した状態を、人生のその他のシチュエーションにおいても彼らは脅威として認識するしかなくなります。(Levine,1997)そして、引きこもればひきこもるほど、もっと怖いと感じるようになるし、もっと救いがない絶望的な気持ちになっていってしまいます。

 


 

感情の損傷を見定める

 


 

HSBが鬱や深刻な不安障害やPTSDにならないよう気を付けておく必要があるので、以下に危険信号となるものをあげておきます。

・息子さんは人と話さなくなったり、自室にこもっていますか?

十代の子は、家族とは距離があっても、友達とは仲良くしているのが普通です。

・生活に支障がでるほどの頭痛や腹痛を訴えますか?

・学校のことに集中するのが難しい様子ですか?

・睡眠はとれていますか?悪夢にうなされていませんか?

・生活全般に意欲がなくなっていませんか?

・過緊張、過度に神経質だったり、抑うつ気味だったり、普通以上に感情を爆発させたりしていませんか?

 


 

翻訳後記

 


 

起こりえます。

これは、決して、脅しではないと身をもって知っています。

セッションなどで話を伺っている中で、こうした話は伺います。

 

見捨てられたくないという気持ちだったり、もっと褒められたいという気持ちだったりはいろいろですが、他人の(親の)期待に添おうとする気持ちも強いのです。

そして、親側がその気持ちを汲むことがないまま、ただただ見返りなく期待に添おうと奉仕しつづけてしまう子供もいます。そのことがどれほどくるっているのか、どれほどの気持ちをすり減らしてきているのかを教えてくれる人はいないまま、子供は親にも自分にもよかれと思って感情を凍らせ、損ね続けてしまうのだと思います。

過度に緊張し、警戒しつづけた状態では、楽しいはずのこともそうではなくなります。

その中で相手の(親の)期待に添えない反応をすることもあるでしょう。そのとき、罵倒されたり、しかめ面をされたり、無視されたりします。「あんなに意に添うように気を付けて緊張しつづけているのに」と、緊張の糸がプツンと切れてしまい、なににも意欲がわかなくなったり、強い怒りを内包することになることもあると思います。

どんなに努力して緊張の糸を張っていても、認めてもらえなければ、なにが正解なのかわからなくなり、自暴自棄になったり、抑うつ状態になることは容易に想像できます。

 

次週は、「どのように手助けするか」です。
緊張をどう扱うか、ということのようです。楽しみですね!!

引き続き読み進めてみたいと思います。

 

では!

 

NEW!

HSP/HSS LABO代表 時田ひさ子

日本で初めてHSS型HSPに特化した心理カウンセラー。
一般的なカウンセリングや心理療法では理解されづらいHSS型HSPの複雑な性格を紐解き、のべ5,000人にカウンセリングを実施している。 自身もHSS型HSPであり、3児の母。

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