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TOPHSS/HSPコラムHSC男子について知っておくべきこと(30)第七章 スピリチュアリティと自己肯定感

2022.06.27

子育て

HSC男子について知っておくべきこと(30)第七章 スピリチュアリティと自己肯定感

上記の本『The Strong, Sensitive Boy  / Ted Zeff,PH.D.』を読み進めています。

HSS型HSPの親がHSP男子を育てるのは
なかなかの難事業だ、、と思っております。

そこで、このHSP男子を育てることについて
同じように悩みながら毎日挑んでいるみなさまと共有したいと思い、
シリーズでお届けしています。

翻訳家ではないので、必要な箇所のみピックアップしてわかる範囲で日本語にしていますことをご了承の上お読みください。

 


 

(30)スピリチュアリティと自己肯定感

 


 

ジェフリーは覚えています。

「わたしの小学生時代はとてもみじめなものでした。
小学校で友達がいなくて、他の子供たちとうまく合わなかったんです。
そのころ僕は、自分のことを肯定的にとらえるようなスピリチュアル的な経験をしていました。
どんな経験かというと、10歳の時の僕は家の裏庭で遊んでいたのですが、突然体が硬直して、意識の状態がぱっと変わり、自宅の前の少し危険な場所が、どこか穏やかで調和のある場所に行ったような感覚を感じたのです。
そのときの僕は、完全にこの世界の人や物と断絶して、自分の体を通り抜ける至福の感覚を感じていました。
しばらくその時間があり、だんだんと肉体を意識するように変わっていきました。
その深い感覚のことを両親に説明しようとしたのですが、その体験は簡単に否定されてしまいました。『きっと目が回ったんだよ』って言われました。
成長して東洋の哲学について読むようになってから、あの幼少期の経験は、『ニルバーナ*』や『覚醒』『悟り』と呼ばれる物に入る兆候だったのだと気づいたのです。」

あなたの息子さんは、繊細ではない子供たちと一緒にいることにうまく合わせられない代わりに、スピリチュアル的な世界とのつながりから生きる栄養を得て生きる価値と平和な感覚を感じます。わたしの調査で、HSM(HSPの男性)はみんな人生を通して常に、あるいは、だいたいにおいて『勘が良い』と答えています。また、繊細な少年たちが深いスピリチュアル的な経験をする傾向があるということもわかっています。

Danの証言
「物心ついて以降、自分はいつも人生の意味に興味を持っていました。
7歳の時、母が夕食準備しているキッチンで地球はどうやってできたのかを尋ねました。
母はできる限り答えてくれました。神がつくったのだ、と。
次の質問はもちろん、神はどこからきたのか、ということで、彼女は簡単に、神はそこにずっといるのよ、と答えてくれました。
その時の僕は、神の遍在(広くどこにでもあること、あまねく存在すること)の概念がわからなかったので、どうして始まりも終わりもないということがあり得るのだろうかとじっと考えました。まだ幼かったのですが、私はいつもここにある、とても大きくて全知全知なものに畏敬の念を抱いたことを覚えています。」

あなたの繊細な息子さんに、スピチュアルサイドの能力を伸ばすことを薦めるのには意味があると思います。スピリチュアリティは外部の状況に対して、動揺しないどっしりとした土台の感覚をもたらします。(Paramatmananda、2001)

Brianが、10代のスピリチュアルな体験が、人生にどのように深く肯定的な変化をもたらしたかを説明してくれました。
「13歳の時、臨死体験をしました。
溺れましたが、結果、そのことが自分にもたらしてくれたことを考えたら、それは福音でした。その時からスピリチュアル的な繊細さが高まったんです。
僕はそのときから、他の人に共感的になりました。
その臨死体験はぼくの人生を変えてしまいました。
10代で、ネイティブアメリカンの伝統からシャーマンの人生に興味を持つようになりました。
それは、今なお続いています。
神に深く繋がっていると感じるので、何かに悩まされていると考えないようにしています。」

似たようなことで、Peterが話してくれたのは、スピリチュアルな体験が自分の人生に、どのように肯定的なインパクトをもたらしているか、ということでした。
「わたしの初めての瞑想体験は、中学でランニングを始めた時に起こりました。
走るとエンドルフィン(脳内で機能する神経伝達物質のひとつで、脳内の内在性鎮痛系にかかわり、多幸感をもたらすと考えられている)が放出されるのですが、長距離を走った後わたしは、スピリチュアルハイになっていたかもしれません。」

「14歳の時、おじさんが私に瞑想を教えてくれました。
普通の瞑想で深い呼吸のテクニックを実践することを通して、より一段上に開かれた現実レベルで、自分の人生に穏やかな幸福を感じ始めました。
父が私を怒鳴りつけたり、ハッパをかけたりして辱めをうけても、父への怒りではなく自分の脳内を確認することを習得したんです。
このやり方は、自分が父のひどい言動になやまされなくても良いという実感を得るに至り、力づけられました。」

HSBは早く成熟しますが、スピリチュアリティが彼らの価値と生きる目的と同じくらい、彼らの心の安定と穏やかさを保つ力になってくれるのです。

ジョナサンは自分のスピリチュアルな面が、どう内的な平和につながったのかについて話してくれました。
「20代で、自分の限界を受け入れることを習得したんです。
自分の繊細さは、神の意志であると考える事で。
それが、僕には、それまでにないような自信になったんです。
瞑想は、自分の複雑なシステムと感情的な敏感さを静めてくれました。
もっと若い時に瞑想を学んでおけばよかったです。」

スティーブは、若いころのスピリチュアル的な追及が、大いなる心の平和をもたらしてくれて、自分の価値を感じられるようにしてくれた方法について話してくれました。
「個人的に思っていることですが、人生の意味は人として成長することだと思っています。
繊細な男性は内的な成長をするのではないでしょうか。
そして、私の宗教は繊細さを理解してくれます。
私の価値システムにおいては、繊細さはまぎれもなく、男性が努力して手に入れるべきものです。
いつも楽しいことを探して一定のリズムを刻むドラムビートのような人生の代わりに、私の魂のその部分にタッチして、人生は魂の成長であると自分に言うことだと宗教が説いています。
だから、私は私は自分がよりよい人間になっているとわかるんです。」

「私は、アメリカで繊細な少年として育ったなら、もっと自己肯定感を高まる必要があると思います。わたしはスピリチュアリティを追求することでそうしてきました。
時々人はあなたを、繊細過ぎるよとからかうかもしれません。
10代なら、女子はあなたの興味を持ってくれないかもしれません。
だから私は、神とのつながりを強くすることにしました。
もしあなたがスピリチュアルの道をいこうとするのであれば、一般的に価値があると思われる唯物主義的な人達よりも良い人になれることでしょう。
スピリチュアルな基礎があれば、堅固な自己肯定感を作ることができます」

 

*ニルヴァーナ:煩悩の火が消え、人間が持っている本能から解放され、心の安らぎを得た状態のことを指します。 仏教が理想とする「悟り」の境地であり、実際には「死」を表す言葉でもあります。


 

翻訳後記

 

ここの箇所で、特に印象的だったのは、冒頭部分です。

ジェフリーは覚えています。

「わたしの小学生時代はとてもみじめなものでした。
小学校で友達がいなくて、他の子供たちとうまく合わなかったんです。
そのころ僕は、自分のことを肯定的にとらえるようなスピリチュアル的な経験をしていました。
どんな経験かというと、10歳の時の僕は家の裏庭で遊んでいたのですが、突然体が硬直して、意識の状態がぱっと変わり、自宅の前の少し危険な場所が、どこか穏やかで調和のある場所に行ったような感覚を感じたのです。
そのときの僕は、完全にこの世界の人や物と断絶して、自分の体を通り抜ける至福の感覚を感じていました。
しばらくその時間があり、だんだんと肉体を意識するように変わっていきました。
その深い感覚のことを両親に説明しようとしたのですが、その体験は簡単に否定されてしまいました。『きっと目が回ったんだよ』って言われました。
成長して東洋の哲学について読むようになってから、あの幼少期の経験は、『ニルバーナ*』や『覚醒』『悟り』と呼ばれる物に入る兆候だったのだと気づいたのです。」

 

 

・意識の状態がぱっと変わる、
・自分と自分以外の断絶したように感じる、
・自分の体を通り抜ける至福の感覚を感じる

このあたり、「変性意識」と呼ばれるものだと思います。

 

変性意識というのは、いわゆる「悟り」の状態であると思われますが、
悟りの状態になったからといって、人生がらっくらくになるわけではありません。

ただ、

変性意識状態になった

というだけのことなのです。

 

ですが、変性意識状態に自由に戻れるよう練習を続けると、
動揺したときや
感情のアップダウンをコントロールすることができないときなどに
コントロールしやすくなります。

 

とはいえ、

変性意識+感情を扱う

の両方ができないことには、
片手落ちなのです。

 

かくれ繊細さんが生きやすさを手に入れるための3つの要件のうちの二つが、
この「変性意識」と「感情を扱う」ということです。

3つの要件については、下に紹介している著書の中に書いていますので、よかったらそちらを読んでくださいね。

 

次週は、

「HSBのスピリチュアリティを促進するには」について。(P114~)です。

では!

 

HSP/HSS LABO代表 時田ひさ子

日本で初めてHSS型HSPに特化した心理カウンセラー。
一般的なカウンセリングや心理療法では理解されづらいHSS型HSPの複雑な性格を紐解き、のべ5,000人にカウンセリングを実施している。 自身もHSS型HSPであり、3児の母。

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