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TOPHSS/HSPコラムHSC男子について知っておくべきこと(27)第7章「繊細な少年たちのボディイメージと自己肯定感」

2022.06.09

子育て

HSC男子について知っておくべきこと(27)第7章「繊細な少年たちのボディイメージと自己肯定感」

上記の本『The Strong, Sensitive Boy  / Ted Zeff,PH.D.』を読み進めています。

HSS型HSPの親がHSP男子を育てるのは
なかなかの難事業だ、、と思っております。

そこで、このHSP男子を育てることについて
同じように悩みながら毎日挑んでいるみなさまと共有したいと思い、
シリーズでお届けしています。

翻訳家ではないので、必要な箇所のみピックアップしてわかる範囲で日本語にしていますことをご了承の上お読みください。

 

 

 


 

(27)第7章「繊細な少年たちのボディイメージと自己肯定感」

 


 

HSP特性を持つ男性たちへの調査によると、
繊細な少年は成長段階で、筋異形障害になりやすい傾向がある。

第四章で触れたように、HSB(HSP特性を持つ男子)は自分を防御したり、いじめに報復したり、からかわれたときに怒りをあらわにすることには消極的だ。男子同士では、身体的な弱点を互いにからかうということがよくあるわけだが、そういった場面で彼らは、他の子達よりもからかわれたことを深刻に受け止めてしまう。繊細な少年はより動揺してしまうために、残念なことにさらにからかわれやすく、挑発されやすくもあるのです。そして、自省的な傾向を持っているため、からかってきた相手への批判ではなく、自分の肉体が不完全だからかわかわれるのだと思い込んでしまうんです。

Terryは、やせっぽちをからかわれたので、もっと大きな体にしようと努力してきました。

「ぼくは痩せていて、他の子たちより弱かったんです。でも、僕がからかわれるのは、オーバーアクションであることが原因だろうといつも感じていました。中学1年の時、からかうような男子、、あいつらはいつも自分のことを『もやし』って呼んでいました。自分はいつもがんばって涙をこらえていました。クラスには、自分以外にも細い男子はいたんです。でも、その子たちはからかわれても、言い返したり、喧嘩したりしてやりかえしていて、そうするとあいつらも、もうそれ以上からかわなかったんです。

それで、22歳のときウェイトセットを買って、ワークアウトをし始めました。映画の『ポンピングアイアン』がしてたみたいに。1年で体が130ポンドから160ポンドになって、筋肉質のがっしりした体形を手に入れたんです。それから、身体を大きくすることにはまりました。やみくもにワークアウトしていました。筋肉増強サプリメントもたくさん摂取しましたし。多分また、子供の頃みたいに『弱い』って笑われたくなかったからだと思います。」

Garyは「自分はいつも背が高くて痩せています。成長期に、人気のある番組でいい感じに描かれている男性はみんな、活動的で、筋肉質で、引き締まったボディでした。子供でなにもわからなかったので、雑誌の広告を信じていました。雑誌に載っている商品を買えば、筋肉隆々のかっこいい体になるんだって信じていました。そういう体だったら、女の子たちがみんな自分に好意を持ってくれるんだろうなって思っていたんです。自分は、たとえばビーチにいたら、筋肉質で体の大きい男の子たちに、顔にキックされちゃうような感じの体格だったので、せめて標準的な体になりたいなと思っていました。

で、その後わかったんですが、プロテインパウダーでなくステロイドを使わなければ広告みたいな体になれないんです。それは、ほとんどの男性がステロイドを使わなければならない体質だってことなんですが、このことは、医学部に行って初めて知りました。自分のような体形の人間は、『外胚はい葉性体形(やせ型)』というタイプで、筋肉のつきやすい人たちは、『中胚葉型』っていうんです。私は細いんですが、皮肉なことにかなり運動能力があるので、自然となめらかに体を動かせるんですが、生まれついた体に感謝することはありませんでした。メディアで見るような筋肉隆々の男性になりたいと、いつも願っていたからです。」

Doug が自分の体の欠点に固執しはじめたのは、ティーンの時です。

「胸のところに静脈が見えたんですが、それがもうそれが嫌で嫌で。誰もそんなことを指摘しませんでしたが、そのことに何年も、めちゃくちゃ悩んでいました。時々、そのことが気になりすぎて、何時間もこの静脈のことを考え続けました。大人になって体を大きくしたので、静脈はもう見えなくなりましたが、今は髪が薄いことに悩んでいます。髪をはやす方法に取り組んだり、頭皮に髪を移植したりもしました。はげたくないですから、お金と時間を使っています。」

このように、身体が細いことに悩む人もいますが、反対に太っている繊細な少年たちもいます。そういう子たちは、身体醜形障害や自己肯定感の低さというリスクにさらされています。

Joelが、「自分は太っててずっとからかわれていました。このことは、自分の人生の長きにわたってずっと自尊心に影響しています。サマーキャンプの水泳はいつも恥ずかしかった。太った体を見られたくないからです。ですが、大人になってからランニングやサイクリングを始めたら、標準的な体になりました。とはいえ、自分のセルフイメージはいまだに、太った、醜い少年のままなんです。」


 

翻訳後記

 

本文に出てきた映画はこちらです。合衆国の場合、こういう感じが好まれるのですね。日本では、「細マッチョ」が好まれる傾向が強いですから、この部分はずいぶん違いますよね。

 

身体醜形障害(しんたいしゅうけいしょうがい、英: body dysmorphic disorder ; BDD)あるいは醜形恐怖症とは、極度の低い自己価値感に関連して、自分の身体や美醜に極度にこだわる症状である。 実際よりも低い自己の身体的なイメージが原因である。 俗に醜形恐怖また醜貌恐怖とも呼ばれる。

-Wikipedia

 

肉体に対するあこがれ、

見た目に関する理想、

こうしたものへの執念深いまでのこだわりを、かくれ繊細さんは強く持っている。

にもかかわらず、固執していないようにふるまうことに慣れています。

そして、固執していないと、本気で思ってさえいる場合も少なくありません。

 

自分をだませるくらい、自覚なく、こだわっているという状態であることに、なかなかひとりで気づくことはできません。

 

知らず知らずのうちに人と比較して、神経すり減らしてしまうので、自覚なく疲弊しているかもしれません。

HSS型HSPのティーンエイジャーで、「特にいじめられたり、人とトラブルになったわけではないのに、学校にあるときから行けなくなった」という場合がありますが、よくよく聞くと、「疲弊」が原因だったりします。

でも、認識すべき大きな事件があるわけではないため、原因がないのになぜなんだろう?となりがちです。

 

そういう場合も、かならず理由はありますが、それがわかりづらいから、表立って見えてこないし、本人に聞いても「よくわからない」のですよね。

 

 

次回は、「医師とのつながり方」(P109~)です。

では!

 

HSP/HSS LABO代表 時田ひさ子

日本で初めてHSS型HSPに特化した心理カウンセラー。
一般的なカウンセリングや心理療法では理解されづらいHSS型HSPの複雑な性格を紐解き、のべ5,000人にカウンセリングを実施している。 自身もHSS型HSPであり、3児の母。

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