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TOPHSS/HSPコラムHSC男子について知っておくべきこと(14)第二章「母親との早すぎる分離」

2022.02.21

子育て

HSC男子について知っておくべきこと(14)第二章「母親との早すぎる分離」

上記の本『The Strong, Sensitive Boy  / Ted Zeff,PH.D.』を読み進めています。

HSS型HSPの親がHSP男子を育てるのは
なかなかの難事業だ、、と思っております。

そこで、このHSP男子を育てることについて
同じように悩みながら毎日挑んでいるみなさまと共有したいと思い、
シリーズでお届けしています。

翻訳家ではないので、必要な箇所のみピックアップしてわかる範囲で日本語にしていますことをご了承の上お読みください。

 

 


 

HSC男子について知っておくべきこと(14)第二章「母親との早すぎる分離」

 


通説がある。

男の子は、女の子ほど愛情を必要としないし、守ってもらわなくても良い、という通説。

 

ごく幼い時期(幼児期や小学生期)さえ、この通説は強く信じられていて、大人たちは男の子たちに、タフさを求め、甘やかすことを避けるべきだと考えてしまう。

だから、男の子たちは母親と強制的に早い段階で分離されることがよくある。身体的にも感情的にも早く母親から独立させるために。

分離は後々、男の子たちに内的な問題を生み出す可能性がある。特に、女性との関係性において。子供時代に愛情のある世話を受けなかった男性は、人生で初めての重要な女性との強いつながりを作ることを手本にすることができない。だから、女性とどのように関係をつくればよいのか、さっぱりわからない。

それに、早すぎる段階で母親と分離させられた男の子たちは、憂鬱で不安を感じやすいという研究がある(1998年Pollack)。早いうちに母親から距離をおかれた子供たちは、お母さん子にならないように、と分離されてきたのです。

 

作家のマイケル・グリアンによると、ほとんどの男の子たちは、幼稚園にいくころまでには、分離と自立を強要されます(1996)。

ところが、この年齢の繊細な男の子にとっては、うまく親から分離・自立ができていなかったかもしれない。この子たちは、大きくてうるさい教室に入っていくときに圧倒されてしまっただろう。そして、母親から離れるのは怖かったに違いない。だが、怖がることを禁じられていただろう。それまで母親と一緒に自宅にいたのに、新しく幼稚園や保育園に入ることが、そうした子供たちにとってどれくらい難しいことなのかを知るのは、母親にとってとても重要なことです。本当は、子供がびくびくしていることがわかった時、すぐにその場に馴染むように追いやるのではなく、特に慎重に新しい環境にゆっくりとなじませることこそ大事なのです。

例えばもしあなたの息子さんが、あなたの仕事の都合に合わせて幼稚園に行くことになったとしたら、潜在的な困難は、思いやりのある先生と敏感な母親によって改善することができます。移行期間にあなたは園で彼と一緒にいて、それから徐々に、あなたが一緒にいない時間を増やしていくようにするのです。

それから、刺激の少ない小さな園を選んだほうが良いです。先生が息子の繊細さをわかってくれて、彼が安全な絆を先生と作っていく事ができるような園をね。

 


 

翻訳後記

 

我が子(男子3人)は全員、保育園にお世話になりました。

長男はHSPですが、保育園に馴染めませんでした。

入園から1か月以上も、毎朝泣いていました。登園後、私がいなくなってもしばらく泣いていたそうです。

20年ほど前のことになります。

当時(20年ほど前)は、今ほど「ほめて育てる」ことが認知されていませんでした。
子どもは叱り飛ばす親が今よりもたくさんいました。
どこででも子供たちは叱り飛ばされていたように感じます。

子供は甘やかすべきではない、という風潮だったのもあって、
保育園に子供を連れて行って、子供が泣いていても、
母親が仕事に行った後ある程度放っておいたら、子供は母親がいなくなったことをあきらめるものだ、ということが前提で、保育園で子供と別れて、会社に行っていました。

大概の子どもは、入園から3日、長くても1週間くらいで泣き止み、園の生活に馴染んでいくようです。でも、我が子はどうやらそうではありませんでした。

それで、手のかかる子、わがままな子、聞き分けの悪い子、というレッテルが貼られたと思います。(もちろん先生は明確にそうはおっしゃいませんが、面談などでは「子の問題行動」について説明を受けていました)

普通のやり方に順応できない子供は、どうやらそうした「問題児」の扱いを受けてしまうようでした。当然、そういう子供にしてしまったのは、家庭の子育てで、母親の接し方に問題ありとみなされてしまいます。

我が子がなぜ、そんなに園に順応できないのか、なんてことが若い私にわかるはずもなく、毎日びくびくと「今日は泣かないでほしい」と願いながら保育園に送っていっていました。でも泣くのです。保育園の入り口で泣きわめく子供の口を手でふさぎたいような気持ちになったりもしました。会社には出社しなければならないし、時間もないし、他の園児や保護者たちは泣いている我が子と困り果てた私を通りがかりに見てニコニコしているし、先生たちは呆れた顔をしていました。逃げ場所もありません。仕方なく、園の入り口まで連れていき、逃げるように駅に向かいました。よく道すがら、泣きました。

そんな時、HSPやHSS型HSPのことを知っていたら、事態はもう少しましだったのでしょうか。

 

子どもがHSPで、園に順応できない場合は、ここに書いてあるように、ゆっくりと慣らしていくことがもっともよい策であると私も思います。(小さな良心的な園でないと対応できないかもしれませんが)

 

HSPの成長は、一般的な子供の成長と少しずれます。おそらく。

なので、「普通の小学3年はこう」という基準で我が子を見ると対応を間違えますし、親である私たちが焦ります。

かくれ繊細さんは、親になる前の人生では、「焦り」を「努力」に転換して乗り越えてきた方たちだと思います。だからきっとご自身が「焦り」を感じた時は、ただちに「解決の方法」を探し出し、焦りを解消しようとするのではないでしょうか。

子育て、特に男子HSPの子育ての場合、ご自身のこれまでの自分の手法が有効でない落胆を感じることが多く、途方に暮れるかもしれません(私は途方に暮れまくりました)。ですが、そのときは、これまでHSS型HSPが選択してこなかった「ゆっくり慣らす」とか、「時間をたっぷり使う」とかのやり方を試すときが来たと理解して、じっくりとりくんでみていただければと思います。

新たな試みがうまくいったときの喜びはまたひとしおです。

 

次回は、「サポート力のある母親」(P29~)についてです。

では!

 

HSP/HSS LABO代表 時田ひさ子

日本で初めてHSS型HSPに特化した心理カウンセラー。
一般的なカウンセリングや心理療法では理解されづらいHSS型HSPの複雑な性格を紐解き、のべ5,000人にカウンセリングを実施している。 自身もHSS型HSPであり、3児の母。

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