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2021.10.25

子育て

HSS型HSPの子育ては世界一難しい事業なのではないかと思う(5)

 

 

かくれ繊細さんHSS型HSPが、

親としてどのように子供に接したら楽しく幸せで結果も出せるのか

 

について考えています。

HSS型HSPが子育てするのは、とても難しいと感じますし、同様のご相談も多々寄せられます。

これは、育てられ方にも関係深いようで、難しい人はどうにも難しいのが子育てです。

最後に、私がどのように子育てを変えてきたのかについてお伝えしますので、ご参考になれば幸いです。

 

◆HSS型HSPにとって、子育てで気を付けること

 

まとめると

1)世間にそろえすぎないこと

2)長期的な人間関係の継続

3)好きなことはとりあげすぎてはいけない、やらせすぎてもいけない

 

ということかと思っています。ひとつずつ解説しております。本日は、3つめの

3)好きなことはとりあげすぎてはいけない、やらせすぎてもいけない

についてです。

 

あなたは好きなことをやってきましたか?


 

まずは、親側の「好きなこと」についてです。

HSS型HSPが子育てをするにあたって、

自分が好きなことをどれくらいしてきたかが関わってきます。

好きなことをガマンして、周囲の望む子供をやってきた方も多いのです。

周囲に忖度して生きていると、周囲の大人は喜んでくれます。

そして、それが自らの喜びであることは、HSS型HSPであれば当然です。

HSS型HSPは、周囲の人の喜ぶ顔を見るために生きているようなものだからです。

が、、

他者の顔を見ることがHSS型HSP当事者である私たち自身の喜びであるにもかかわらず、

この時同時に、自分自身を喜ばすことができない、という矛盾が発生します。

なんだかおかしいなぁという感じがするものの、

大人になるまでこの矛盾をなんとか押し込んで生きてきているのです。

一人分のガマンをすればよいからです。

自分さえ我慢すれば済みますからね。

 

ところがです。

我が子ができて、その子が好きなことをすると、

今度はこの、今まで押し込んでいたものがうずき始めます。

 

我慢してきたぶん、大事な我が子に嫉妬する


 

感情としては、我が子が好きなことをしているのは喜びのはずです。

が、同時に「自分はそんなふうに自然に喜びを感じることはなかった」という、

大事な我が子に対する「いいなぁ」という嫉妬心が生まれやすくなります。

ところが、

理性は「我が子に嫉妬するなんて馬鹿な」と否定するので、

この嫉妬心に気づきづらい、というか気づきません。

なので、「なんだかモヤモヤする」というところにとどまってしまい、

そのモヤモヤの正体はわからないままですし、もちろん解決する可能性もなくなります。

 

なので、好きなことをガマンしてきたなぁ、と思い当たる方は、

本当にやりたかったことは何なのかを思い出して

心の中でその当時、健気にガマンしてきた自分を慈しむと良いですね。

これは、インナーチャイルドワークなどをやっている方のところで手伝ってもらうと良いと思います。

また、好きな事ができなかった、という後悔を今後しないように、

可能な範囲で好きなことを自分に許してあげられると良いと思います。

 

好きな事を選ばない、ってどういうこと?


 

私の話ですが、私はかつて、好きな事を選択できませんでした。

例えば、自分の好きな事にはお金を使うのにも躊躇していました。

「自分にお金をかけるのはわがまま」と頭から信じていましたし、

世の中みんながそういうふうにしているものだと思い込んでいました。

 

思い出すのは、夫とホームセンターに買い物に行ったときの場面です。

そのホームセンターで買いたかったのは、仕事で使うもの(店の備品)でした。

少し値が張るものを購入するのに、躊躇はありませんでした。

お店の備品は即断即決で、ガツンと大人買いすることができるのです。

でも、自分の私的な買い物は控えるようにしていました。

 

その当時、私の服装は、

ざっくりと洗いざらしたTシャツ、ユニクロのデニム、しっかりした靴下、

割安で購入したスニーカー、髪はなるべく安い美容室でカットしてもらっていました。

当時、髪を切ってもらうときにどう注文していいかまったくわかりませんでした。

なぜなら、私に似合うものを頼むとか考えてもらうということ自体がおこがましくて、

美容師さんには「少し短く軽くしてほしいんですけど」というような

曖昧な注文のし方をして、適当にカットしてもらっていました。

 

ホームセンターのレジに並びながら

「あれ?お店のものを買うのにあんまり躊躇なくお金払ってる」と違和感を感じていたのです。

が、その時はそれがどんな感情なのかよくわかりませんでした。

今は、、

カットは「似合う髪型を考えてくれる」ところで切ってもらっています。

服を買うときや、私物を買うときにも、自分が好きなものを意識するようにしています。

 

好きな事を選ばないできた自分が、

子供にも同じようにガマンさせるように自然にしていました。

 

そして、子供が好きなことを優先すると、異様に厳しくなっていました。

怖いぐらい自分を制御できなくなってしまったこともあったと思います。

 

そして、それが、自分が好きなものを選ばなかったことと関係があるとは、

まったくつながることはありませんでした。

誰かにそういうふうに言われても、「まさか」と一笑にふしていたことと思います。

そのくらい自分の欲を満たさなかったことと、子育てのツラさはつながっていませんでした。

 

 

 

自分の好き、がわかることで起きる変化


 

もし、このような事例に該当するようであれば、可能な限り自分の好きがわかると、

子供が好きなことをしていても

かつてのようなモヤモヤが心の中に起こることはなくなるのだと

知っておいていただけるだけでも良いと思います。

 

また、さらには、

子供が何か頼んできたときに自分の都合を伝えて待ってもらったり、

断ったりできるので、話がシンプルです。

 

かつて私は、子供に頼まれたときに、

自分の気が進まなくても、また、自分の用事をしかけている途中であっても、

子どもの要望には応えよう、答えるべきである、と思い込んでいました。

でも、それも「私はこうしたい」という気持ちがわかるようになることと関係があるとわかったのです。

それで、断ったり、待ってもらったりすることができるようになったというおまけもついてきました。

かつては、子供にいいように使われている感じがしていたのですが、そうではなくなりました。

そのことに気づいてから、さらにモヤモヤをためづらくなったのです。

 

 

 

子供がHSS型HSP、HSPである場合


 

ここからは、子供側がHSPである場合についてお話していきますね。

 

HSPの子ども達は、

好きな事を取り上げられると自身の「欲」を抑えられずに、悪事に走ることがあります。

善悪がわからないのではなく、欲が抑えられないのです。

善悪はわかっているのに、欲が強いので、欲に負けてしまうのですね。

そのため、欲深い自分に罪悪感を持つようになります。

自己否定です。

これは、自分に対する最も価値を下げる感情です。

後々の生きづらさの最大の原因となります。

なので、彼らの欲を奪いすぎないように注意する必要があります。

 

好きな事を取り上げすぎてしまうと、

巡り巡って自滅しやすい思考回路をつくりやすくなるので、

ややこしさが増して生きづらさを増していきます。

 

 

 

我慢させすぎたら、こうなった。


 

私はHSS型HSPの子どもが幼少のころ、

「ガマンをおぼえさせなければならない」と思って、

ガマンと寛容を1:2くらいの割合で提示していました。

我慢できた時は「がまんできて偉かったね」とほめるようにしていました。

かなり頑張ってこの方法を貫いていましたが、

成長に伴って2:1の法則を守れなくなっていきました。

子供が成長してきて、どんどんこちらの意図を見抜くようになります。賢くなっていったのです。

それで、子供はどうしてもほしいもの、

やりたいことがあるときは私の目を逸らす方法を編み出し始めました。

 

たとえば、彼は今とても早起きです。

早く起きれば母(私)が起きていないため、

好きな事(YOUTUBE見たり、ゲームしたり、カードの攻略を考えたり)ができるからです。

どうやらそのせいで、学校で眠くなることがあるらしい。

そう、本人がボソッと漏らしていたのを聞いて

「え?どういうこと?」と聞きだしたのがきっかけで、

私が熟睡している時間帯を有効利用していることがばれたんですが。

 

頭いいな、と思ったかと思いますが、

HSS型HSPは、自分の欲に関してものすごく頭が回ります。

どうしたら自分から目を逸らすことができるのかを考え出すんですね。

受験のために、そうした娯楽系を取り上げた時期もあるのですが、

そうしたら子供が上記のような悪事を働くようになってしまった。

その上、親子関係もとても悪くなり、ギスギスし続けました。

 

ゴールは何かを思い出そう。目的に辿り着くために。


 

そこで、本当のゴールは何かを改めて考えなおしました。

親子関係をギスギスさせることが目的だったわけではなかったはずです。

でも、試験には受かってほしい。

そこで許容範囲をその都度見直しながら、柔軟に、やっていいことを見直していく事にしました。

 

今現在、朝早く起きて好きな事をすることに関しては、見逃しています。

本人が考えて生み出した至福の時間であり、これがあることによって親子関係は良好だからです。

普通、朝早く起きて勉強するのが良い、など勧められるものだと思いますが、

これは「ちょっと特殊な子どもを育てているから」という理由でイレギュラー対応をしています。

 

朝早く起きるのは、それなりに頑張らないとできないことだと思いますが、

それを自分の楽しみのためにやっているのだからそこまでぎちぎちに制御すると、

今度は「総体的なやる気」を奪うことになるのもわかっています。

遊びがなくなってしまったら、大人HSS型HSPもツライですから。子供も多めに見ます。

今回お伝えしたいのは、このタイプには「遊び」が絶対不可欠であるということです。

 

遊び、が絶対不可欠なわたしたち(子どもたち)


 

このタイプには遊びが絶対不可欠。

ですが、遊びを許しすぎてしまうと、

まだ子供だからということもあって、際限なくやり続けてしまいます。

これは、この子の「集中力」は尊重することになりますが、

すべてのことに対して時間は有限であるという「社会性」の学びにはつながりません。

 

なので、「やるべきことをやる」ことについて、

本人が「まあやってもいいか」と思う49対51のバランスのところ

スモールステップを用意して、

やらなければならないことに、すんなり入っていけるよう親側が準備するということが必要。

 

大人になったら、この両方を自分がやればよいのです。

 

 

ただ一つのある問いかけで、自分が「特殊」であることを自覚した


 

私が子育てを楽しめるようになったのは、長男が中2のときの出来事がきっかけでした。

長男は公立中学に通っていましたが、あまりにも成績が悪く、

私はそんな長男に対して心無い言葉を投げかけていました。

長男はとても傷ついていたと思いますし、誰も味方がいないと思っていたと思います。

問題行動を起こすようになってしまったのですが、そのことに困って、カウンセリングを受けました。

 

そのときのカウンセラーの先生は、非HSPの男性でした。

藁をもつかみたくて人生で初めてのカウンセリングを受けました。

ひとしきり事情を話しましたら、

その先生が「ご長男の良いところを10個あげてみてください」とおっしゃられたのです。

 

それで、脳をぐるりとめぐって答えを出そうと思ったのですが、まったく答えられませんでした。

 

とてもショックでした。

答えが出せなかったことがショックだったのもあります。

けれど一番は、

良いところが答えられる親が世の中にはいるはずがない」と

自分の基準ではそれが当然、普通、と思っていたのに、、、

世の中のお母さんたちは子どもの良い所を普通にこたえられると、知ったことです。

 

それで初めて気が付きました。

 

自分は、もしかしたら、だいぶおかしいのかもしれない、と。

カウンセリング自体は、とても淡々としたものだったのですが、その効果は絶大でした。

私は頭をハンマーで殴られたような打撃を受けたのです。

それから、見えないところで考え方が大きく変わったと思います。

それまでと、腹の座り方が変わりました。

 

子供のために良い母になろう、

彼らの成長を阻害しないようにしようと、

子育ての姿勢改善に真摯に向き合うようになったのです。

 

それ以降、たくさんの事に気づき、学び、改善してきましたが、この出来事がすべての始まりだったと思います。

 

 

私の経験があなたの子育てのご参考になれば、幸いです。

 

 

 


次回からは、男性HSPについてお伝えしていきたいと思います。

HSP/HSS LABO代表 時田ひさ子

日本で初めてHSS型HSPに特化した心理カウンセラー。
一般的なカウンセリングや心理療法では理解されづらいHSS型HSPの複雑な性格を紐解き、のべ5,000人にカウンセリングを実施している。 自身もHSS型HSPであり、3児の母。

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